10月の半ばになってもまだまだ暑い日が続きますね。
ただ、季節的には秋です。秋といえば読書の秋!
私の趣味の一つである読書がはかどる季節になってきましたね。
そこでさきほど警察小説といえば近頃は堂場瞬一となってきています。(私だけ??)
この方は本を出版するペースも早くて読書好きにはたまらな作家さんだと思います。
目次
堂場瞬一 警視庁警察小説シリーズ
堂場瞬一先生の警察小説にはいくつかのシリーズがあります。
- アナザーフェイス
- 鳴沢了シリーズ
- 失踪課 高城賢吾シリーズ
- 追跡捜査係
- 一之瀬拓真 シリーズ
- 犯罪被害者支援課 シリーズ
上記以外にもいくつかの警察小説の作品があるのですが、このシリーズには何とも面白い仕掛けがあるのです。
上の6シリーズは全て警視庁に所属する警察官の話になっていて、さらに各主人公たちが同じ世界で働いているという設定になっているのです。
他の作品に登場
このシリーズの主人公は時々ですが他の作品に登場することがあります。
ほとんどが1〜2行程度触れられるだけでセリフもないのですが、ときおり本作の主人公と他の作品の主人公が会話をする場面があります。
特に今回の『アナザーフェイス8 潜る女』ではアナザーフェイスの主人公である大友鉄と一之瀬拓真シリーズの主人公である一之瀬拓真が数ページ渡って会話をする場面があります。
堂場作品ファンにはたまらないシーンでした。
アナザーフェイス8 潜る女 「冒頭部分あらすじ」 ※ネタバレ注意です。
今回のアナザーフェイスでは今までのように後ろ盾となっていた人物からの指示はありません。
というのも前作で後ろ盾だった後山さんが地元の市長選挙に出馬するために警視庁を離れてしまったので、大友鉄を総務課から連れ出す存在がいなくなってしまったのです。
ただ、それではアナザーフェイスが始まらないので今回は捜査二課の同期である茂山から捜査の協力を依頼されます。
捜査内容は結婚詐欺グループの解明です。
捜査二課が目星をつけた対象者に大友鉄が接触し周辺捜査を始めます。
捜査対象者はスポーツジムのインストラクターの女性なので入会して個人レッスンを受けながら親しくなっていきます。
この捜査対象者は結婚詐欺の容疑者となっている人間と接触している事実はあるもののなかなか現場を押さえることができずに、本当に結婚詐欺グループの一員なのか、どんな役回りなのかというのがはっきりとしません。
その部分を探るのが今回の大友鉄の任務となっています。
この作品も堂場作品らしく、各登場人物の人物像をこまかく描いていきます。
それが毎回分厚い文庫本を作り出しているのです。
また、アナザーフェイスシリーズの大きなテーマとなっている子育てと自分の警察人生をどのようにするのが一番いいのかという悩みも少しずつ完結へ向けて進んでいるように感じます。
一人息子の優斗も中学生になって、夏休みは1人で祖父母のいる県外の長野県で過ごすようになっていたりして手が掛からないように描かれています。
この先、主人公の大友鉄が捜査一課に戻るのかそれともこのまま総務課で警察人生を終えるのか、はたまた新しい後ろ盾となる人物が登場して新しい総務課と刑事課を横断した任務を与えるのか、まだまだ楽しめそうな予感がします。
ただ、堂場さんは各シリーズ10巻で完結するような傾向があるのでアナザーフェイスも10巻をゴールとしているような気がします。
そうなってくると残りあと2巻。
楽しみなような、寂しいような複雑な気持ちです。
堂場瞬一作品は読み応えがあっておすすめです。
ぜひ秋の夜長の読書に手にとって見てください。
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